貯湯槽・給湯設備のレジオネラ対策について
近年、入浴施設や高齢者施設、公共施設などで、貯水槽や高架水槽からレジオネラ属菌が検出される事例が見られます。要因の一つとして、水の使用量が減り、配管や設備内に水が長時間とどまることで、消毒に必要な残留塩素が保たれにくくなっていることが考えられます。
それらの水は、貯湯槽の原水として供給され、当該設備内にて貯留のうえ使用されます。
貯湯槽とは、温水器などで加熱したお湯をためておく設備で、建物内に安定して給湯する重要な役割を担っています。しかし、貯湯槽や給湯配管内では高温水が循環・停滞を繰り返すため、汚れが付着しやすく、配管などの停滞水域で温水温度が下がる等、条件がそろうとレジオネラ属菌が増殖するおそれがあります。そのため、貯湯槽は「お湯だから安全」とは言えず、定期的な清掃と適切な管理が欠かせません。
特に注意が必要なのが、使用頻度の低い配管や、シャワーヘッド、蛇口の先端などに残る水です。これらは「滞留水(態流水)」と呼ばれ、水が動かない状態が続くことで、内部に汚れがたまり、細菌が増えやすくなります。見た目では分かりにくいものの、レジオネラ属菌の発生源となることがあります。
貯湯槽のみを清掃しても、配管やシャワーヘッドなどに汚れが残っていれば、再び汚染が起こる可能性があります。そのため、貯湯槽清掃は給湯配管や末端の水栓まで含めた「給湯設備全体の管理」として考えることが重要です。
レジオネラ対策には、正しい知識を持ち、設備の構造や水の流れを理解した上で、日常管理と定期的な清掃を行うことが不可欠です。

