浴槽
30℃~40℃の温水環境がレジオネラ菌の増殖に適しています。循環式浴槽の水温がこの範囲に設定されていることが多く、この温かい環境が菌の繁殖を助長します。 循環式浴槽の水は循環して再利用されるため、汚れや有機物(皮脂、石鹸の残りカス、バクテリアなど)が集まり、レジオネラ菌が繁殖するための栄養源になります。
入浴施設や冷却塔、給湯設備などから発生するエアロゾルには、レジオネラ属菌が含まれている場合があります。
レジオネラ属菌は肺炎などのレジオネラ症を引き起こし、持病のある高齢者や免疫力が低下している人、喫煙者などでかかりやすい感染症です。子どもは比較的発症はまれですが、免疫が弱い場合や乳幼児では注意が必要です。
そのため、日常的な清掃・消毒と適切な維持管理が欠かせません。
当協議会では最新情報の発信や対応方法の検討を行っています。
講習会の開催や書籍の発行を通じて、さまざまな分野における安心・安全な環境づくりを支援してまいります。
入浴施設や貯湯槽・給湯設備におけるレジオネラリスクを低減するため、管理技術の研究や専門書籍の発行、講習会の開催を通じて、専門業者や指導者の育成に取り組んでいます。
また、消毒・洗浄など多角的な対策の普及に加え、人材育成や会員企業の体制づくり、施設・行政への情報発信と情報交換を推進しています。さらに、現場調査や点検業務の増加を踏まえ、調査方法や評価手法の研究にも力を入れています。
講習会では、レジオネラ対策の課題解決に対応できる人材の育成を目的とし、最新の行政動向や現場ニーズを反映した内容を提供しています。加えて、受講者の声を活かした企画改善や、他地域への教材提供・講師派遣など、幅広い活動を展開しています。
レジオネラ属菌とは肺炎など多くのレジオネラ症を引き起こす種を含み、 抵抗力の低下している人や老人・子供に対しては最悪死にもいたる感染症です。 四類感染症のため医師が保健所へ届ける義務があります。
レジオネラ症は、レジオネラ属菌(特に Legionella pneumophila)によって引き起こされる細菌感染症です。主に2種類の病型があり、重篤な肺炎を引き起こす「レジオネラ肺炎(在郷軍人病)」と、一時的に自然に回復する「ポンティアック熱」があります。レジオネラ肺炎は1976年、米国フィラデルフィアでの集団肺炎から発見され、命名されました。ポンティアック熱は、1968年に米国ミシガン州で発生した集団感染に由来しています。
レジオネラ属菌は自然界(河川、湖水、温泉、土壌など)に生息しており、感染するとレジオネラ症を引き起こします。現在までに約60種類が確認されていますが、Legionella pneumophila は特にレジオネラ肺炎を引き起こす代表的な菌です。
レジオネラ症の潜伏期間は2~10日程度です。主な病型であるレジオネラ肺炎では、全身倦怠感、頭痛、食欲不振、筋肉痛から始まり、38℃以上の高熱、咳、寒気、胸痛、呼吸困難などの症状が進行します。まれに心筋炎や中枢神経症状(幻覚、震え、意識障害)も見られることがあります。ポンティアック熱は発熱、悪寒、筋肉痛などが一過性で現れ、数日内に自然に回復します。
レジオネラ症は、レジオネラ属菌に汚染されたエアロゾル(微細な霧)を吸入することで感染します。代表的な感染源には、冷却塔水、加湿器、循環式浴槽などがあります。ヒトからヒトへの感染はありません。 エアロゾル感染:冷却塔や加湿器、循環式浴槽などから放出されたエアロゾルを吸入することが主な感染経路です。 吸引や誤嚥:温泉浴槽や河川で汚染された水を吸引・誤嚥することでも感染することがあります。 土壌からの感染:汚染された腐葉土の粉じんを吸い込むことも感染の原因となります。
加湿器を使用する際には、毎日水を交換し、容器の清掃を行いましょう。60℃以上で水を加熱するタイプの加湿器はレジオネラ菌のリスクが低いとされています。また、循環式浴槽は定期的な清掃を行い、汚れやバイオフィルム(細菌が形成するぬめり)を取り除くことが重要です。これにより、レジオネラ菌の繁殖を防ぎ、感染リスクを減少させることができます。
レジオネラ肺炎は抗菌薬(マクロライド系、ニューキノロン系、リファンピシンなど)で治療します。早期の診断と治療が重要です。ポンティアック熱は通常、抗菌薬なしでも自然に回復します。
現時点では、レジオネラ症に対する予防用ワクチンは存在しません。
レジオネラ症は一年を通じて発生しており、特に7月と9月に多く見られます。温泉や旅行と関連する事例が報告されています。また、海外旅行中に感染する事例も増加しており、中国、韓国、トルコ、イタリア、台湾などでの発症が疑われるケースが多いです。
1999年からレジオネラ症の感染者は報告が義務付けられ、患者数は増加傾向にあります。近年は検査法の発展により、報告件数が増えてきています。
高齢者、新生児、免疫力が低下している人(大酒家、喫煙者、透析患者、移植患者など)は、レジオネラ肺炎のリスクが高いとされています。
Q.1~10 参照元 : 厚生労働省 レジオネラ症 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_00393.html

30℃~40℃の温水環境がレジオネラ菌の増殖に適しています。循環式浴槽の水温がこの範囲に設定されていることが多く、この温かい環境が菌の繁殖を助長します。 循環式浴槽の水は循環して再利用されるため、汚れや有機物(皮脂、石鹸の残りカス、バクテリアなど)が集まり、レジオネラ菌が繁殖するための栄養源になります。

貯湯槽は、レジオネラ属菌が増えやすい場所のひとつです。 その理由は、槽の中で水が長く滞留して、温度がレジオネラ属菌の好む30~40℃前後に下がる場合があり、生物膜(よごれの膜)がつきやすくなります。 また、塩素が槽のすみずみまで届きにくく、内部に菌が残りやすいという特徴もあります。 貯湯槽で増えたレジオネラは、給湯配管を通ってシャワーなどに運ばれ、霧状になったものを吸い込むことで感染するおそれがあります。

冷却塔は、主に工場やビルの空調システム、ショッピングモールなどで使用されるもので、外気を取り込み、水を冷却して温度を下げる役割を果たします。 冷却塔では、水と空気が接触するため、細菌やその他の微生物が繁殖しやすい環境が整います。